2025年度児童・少年の健全育成助成(実践的研究助成)  日本生命財団

【応募期間】

2024年11月25日~2025年2月25日

 

【助成対象・内容】

助成の趣旨

あたかも「自然」というものがそうであるように、「子ども」は多様性の存在である。 また、人も家庭も学校園も地域社会も、およそ世の多様であることを受入れ、 その多様を尊ぶことで、自らの成長、成熟も遂げていくのではないだろうか。 一方、今、かつて子どもを育んできた「家族」や「社会」のパラダイム(見方・考え方 を支配する枠組)そのものが、著しく変容しつつあると思われる。 当助成は、こうした変容も冷静に踏まえ、多様性ある子どもの「真のウェルビー イング」のあり方について研究し、現実の家庭・学校園・地域社会において、 その成果の実践、社会実装の探求を進めていきたい。 とりわけ、当助成の重点分野として、子どもが暮らし、育つ家庭・学校園・地域 社会を舞台として、 1)健全育成のための教育・保育、周到な準備を図る分野(教育・保育、予防的 対処等を図る分野) 2)健全育成にとって喫緊の対応を要する分野 (療育的対処等を要する分野) の二つを考えたい。その研究・実践成果は、ふたたび家庭・学校園・地域社会に 還元されることを求めたい。 当助成を通じ、今を生きる子どもの「未来への一灯」が点されることを期したい。

 

Ⅰ. 重点募集分野

本財団は2020年度より、児童・少年の健全育成「実践的研究助成」と称し、研究者と実践家が 協働して、現場の実践をベースにして実践に役立つ成果をあげるための研究への助成を行って います。

本年度も、特に、以下の重点分野に対する課題を明確にした研究への助成を行います。 (ご参考として、分野毎に関連するキーワード・キーフレーズを付記いたしております)。

■第1分野:健全育成のための教育・保育、周到な準備を図る分野 (教育・保育、予防的対処等を図る分野) 【分野番号1】

《キーワード・キーフレーズ》

精神の発達 身体の発達 社会性の発達 生涯発達(ライフスパン)、愛着、自己肯定、自己形成、規範意 識、基本的な生活習慣づくり、食育、自然体験、運動、人間関係、 社会体験、社会参画・貢献、メディア、情報、多文化理解
保育 学校教育 社会教育 教育・保育のユニバーサルデザイン、インクルーシブ教育・保育、 特別支援教育、教科教育、授業のオンライン化、総合的学習、アク ティブラーニング、ICTメデイアリテラシー、ソーシャルスキルトレー ニング(SST)、ストレスマネージメント、安全教育、健康教育、主権 者教育、消費者教育、人権教育、ダイバーシティ教育、環境教育、 平和教育、キャリア教育・職業教育、医療的ケア児
新たなファミリー・ネットワーク 親子関係の再構築、ペアレントトレーニング、里親支援、あらた な家族のあり方
家庭、学校園・地域社会の関係 再構築 地域教育 養育者,学校園と地域の連携・協業、コミュニティスクール、地域 高齢者による健全育成支援

 

■第2分野:健全育成にとって喫緊の対応を要する分野 (療育的対処等を要する分野) 【分野番号2】

《キーワード・キーフレーズ》

心身の発達・健康の問題 知的障がい、身体障がい、精神障がい、発達障がい、行動障が い、慢性疾患、難病、アレルギー性疾患
心身の危機 いじめ、自殺
家族の課題と病理 虐待、ネグレクト、マルトリートメント、家庭崩壊、DV、ヤングケ アラー、ケアリーバー(社会的養護のケアを離れた子ども・若者)
人権・プライバシーの危機 SOGIE、性差別、性暴力、人種差別、障がい者差別
社会性の危機 ひきこもり、不登校、非行、過度な情報ネットワーク(メディア・ SNS・ゲーム)への依存・耽溺
大人の側の課題 貧困、教員・保育者の長時間労働・過度な心身への負担、 教員・保育者(支援者含む)の専門性向上、チーム学校

 

※「実践的」研究とは以下の5要件を全て備えている研究といたしております。

①研究者と実践家(教育・保育、心理、医療・保健・福祉現場の専門職、 職員)、研究によっては親、あるいは親子と協働して取り組むことで研究 組織に研究者と実践家(あるいは研究者であり実践家である者)が参画 していること。

②実践活動をベースに、児童の健全育成の為のプログラム開発やシステ ム・制度設計の提案、提言、マニュアルの作成、及びその実効性確保の 為のフォローアップ・試行が充分なされていること。

③研究手法が具体的に明示されていること(原則として、以下のいずれか に基づくこと)。

・実践のデータを収集し、仮説を策定し、質的・量的な分析を通じて仮説 を検証し、実践を通じて評価する実証研究の手法

・実践を考案し、それを試行、検証、修正を通じて理論化していくアクショ ンリサーチの手法

④研究結果が提案性・提言性に富み、開発された手法や提案・提言が 実効性に優れ、成果の対象者・対象層、家庭、学校園、地域への還元 や他の家庭、学校園、地域における児童の健全育成への波及が期待 されること。

⑤文献調査等の予備的研究が終了していること。

 

Ⅱ. 実践的研究助成の概要

2年助成と1年助成の募集を行います。

  • 助成対象者(代表研究者)

○ 研究者、または実践家(研究者であり実践家である者を含む)

2.助成内容(2025年度募集の概要)

  2年助成 1年助成
研究対象 「重点募集分野」(当要項P.1~2記載)に対する課題を明確に した実践的研究
助成対象(代表研究者) 研究者(注1)または実践家(研究者であり実践家である者を含む)
研究組織 複数名の研究組織で研究者と実践家の双方が参画
助成期間と助成金額 2025年8月より2年間 1件最大400万 (1年最大200万) 2025年8月より1年間 1件最大100万
助成予定件数 4~2件程度 4~8件程度
申請書(注3) 実践的研究助成(2年助成)

申請書

実践的研究助成(1年助成)

申請書

 

(注1)「1年助成」は、 以下に該当する者も助成対象者(代表研究者)といたします。

①大学院博士課程(博士後期課程)に在籍し、指導教員の推薦を受けた者

②大学院博士課程(博士後期課程)を修了、または単位取得退学した者で、常勤の職にない者

(注2)2年助成は、研究成果を市販書籍として出版する場合、別途選考のうえ助成を行うことがあります。

(注3)2年助成と1年助成の重複申請は不可となっております。

 

特にご留意いただきたい事項

  • 助成対象とならない研究
  • 営利を目的とする研究、営利につながる可能性の大きい研究
  • 他の機関から委託を受けている研究(予定を含む)
  • 海外調査、海外出張を主な内容とする研究
  • マニュアル・教本等の編集作業を主な内容とするもの

(2)応募資格

代表研究者(※)の国籍・所属や資格は原則として問いません。

但し、以下に該当する人は代表研究者にはなれません。

  • 海外居住者
  • 営利の追求を目的とする機関(企業)に所属する者
  • 過去に本財団の研究助成を受けた者

※代表研究者は、当該研究組織を代表し、その中心となって研究のとりまとめを行ない、 研究助成金の管理及び報告事務等を含めて、研究計画の遂行に責任を持ちうる人とします。

※代表研究者は、当該研究組織を代表し、その中心となって研究のとりまとめを行ない、 研究助成金の管理及び報告事務等を含めて、研究計画の遂行に責任を持ちうる人とします。

(3)人権の保護及び法令等の遵守への対応

研究計画を遂行するに当たって、相手方の同意・協力を必要とする研究、個人情報の 取り扱いの配慮を必要とする研究、生命倫理・安全対策に対する取り組みを必要とする 研究など、法令等に基づく手続きが必要な研究が含まれている場合には、どのような対 策と措置を講じるのかを申請書に記述ください。

例えば、個人情報を伴うアンケート調査、インタビュー調査、介入研究など、研究機関 内外の倫理委員会での承認手続きが必要な調査・研究などが対象となります。

 

【応募方法】

申請は、本財団ホームページより行ってください【締切; 2025年 2月25日(火) 】。

≪ URL: http://www.nihonseimei-zaidan.or.jp/jidou2/02.html ≫

 

【問合せ】

  • 日本生命財団 児童少年の健全育成(研究助成)事務局 担当:堀本

TEL; 06-6204-4013(平日10時-17時)

FAX; 06-6204-0120

メール; jidou-kenkyu@nihonseimei-zaidan.or.jp

ホームページ; http://www.nihonseimei-zaidan.or.jp

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