2023年度特定課題「先端技術と共創する新たな人間社会」 トヨタ財団
【応募期間】
2023年9月22日~2023年11月30日
- 助成の趣旨 デジタル技術の飛躍的な発展を契機としたSociety 5.0の実現が模索されるなか、新型コロナウイルス感染症拡⼤ への対応もあり、デジタル技術の活用が急速に進展し日常生活に浸透してきています。このようなデジタルトラ ンスフォーメーション(DX)の加速を的確に捉え、たとえば法整備の遅れや倫理的・制度的問題、新しいコミュ ニケーションの形、学校・教育現場での積極的対応、少子高齢化が急激に進む日本社会の将来に向けた多様な活 用のあり方など、先端的なデジタル技術をとりまく様々な課題に対応するプロジェクトを募集します。とりわけ 生成/生成系AI(ChatGPTなど)は、いよいよ私たちの創作活動の領域にまで影響を及ぼしつつあります。時代の ⼤きな変革を予感させる現実を踏まえ、将来を見据えた議論を展開し先端技術と共創する未来を描く、独創的な 視点で野心的に取り組むプロジェクトが求められています。 こうした社会的背景/問題意識を踏まえ、トヨタ財団では特定課題として『先端技術と共創する新たな⼈間社会』 を基本テーマに、次のいずれか一つ以上にかかわるプロジェクトの助成を⾏います。
⚫ 技術開発そのものではなく、先端的な科学技術と社会とのかかわりについて問うもの
⚫ 先端技術がもたらす変化に対し、ポジティブなものは活かし、ネガティブなものは克服し、⼈間 のあり方を問うもの
⚫ 新規性に溢れた発想で野心的に課題に取り組む若⼿研究者の育成、あるいは若⼿研究者らが議論 する⼟壌をつくり実践していく先駆的な活動/場にかかわるもの
具体的な切り⼝としては、以下のような例を想定しています。
◆ 中⻑期視点に⽴ち、先端的な科学技術による社会的影響を学術的・理論的に考察する研究。特に、 AI 技 術などをはじめとした、かつて⼈類が経験したことのない情報技術の飛躍的進展に関して、これまでの 科学技術と社会とのかかわりと⽐較して何がどう異なるのかをマクロな視点から歴史的に検証する研究や、 ⽂理を超えて分野横断的に探究するもの、既存の制度的な枠組み等の課題と変革の方向性について考察す るものなど。
◆ 先端的な科学技術の具体的な利活用に関する研究。先端技術を社会生活のなかで実際にどう活用できるか、 現場での活動を踏まえて検証・提⾔を⾏うもの。いわば実践的な研究で、今まさに生起しつつある喫緊の 課題に対処するもの。例えば、AI 等デジタル技術と教育の視点では、①デジタル技術に適応していく上 で必要とされる資質増進に資する教育、②AI 等デジタル技術を適切に利活用するための教育、③AI 等デ ジタル技術を取り⼊れた教育実践、④AI 等デジタル技術ではなく⼈間にしかできない能⼒の育成といった 四つの視点が想定されます。
◆ 研究者・技術者のネットワークづくりに寄与する活動。先端的な科学技術と社会とのかかわりを的確に捉 えるために、理系と⽂系が問題意識を共有し両者が融合した成果を得ることを⽬指すもの。とくに若⼿を 中心に、⽂理の垣根を超えた国際的な交流・ネットワークづくりを促進するもの。
本特定課題では、上記の視点にもとづく研究ならびに活動への助成を通じて、先端的な科学技術がもたらす 社会変動を的確に捉え、私たちの社会をより豊かなものとすることを望んでいます。
2 助成の枠組み
◆ 助成分野
先端的な科学技術によってもたらされる社会的諸課題にかかわる分野
◆ 助成の対象
(1) プロジェクト代表者の主たる居住地が日本国内で、且つ日本語で日常的なコミュニケーションがとれ ること。応募書類の受け付けは日本語のみとなります。
(2) 先端的な科学技術をとりまく社会的諸課題の解決に資するプロジェクトであること。技術開発が主た る⽬的の研究・活動は認められません。
(3) 助成期間中は財団と連絡を密に取り、財団が主/共催するシンポジウム等に参加すること。
共同研究プロジェクト:
- 2 名以上による共同研究プロジェクトで、代表者の年齢が助成開始時に 45 歳以下であること。 ただし、若⼿を中心にさまざまな世代による協働プロジェクトを奨励します。その他、所属・ 経歴等は不問。
- ⽂系と理系、研究者と実践者など、分野・領域を架橋するプロジェクトand/or 国際的な研究・ 活動に資するプロジェクトであること。設定した課題に対して、必要且つ適切な広がりをもつ 分野・領域横断的なチームを形成すること。
- 書籍、映像、シンポジウム等、研究成果を広く社会にむけて発信するための計画を⽴て、助成 期間中に達成できるよう取り組むこと。
個⼈研究プロジェクト:
- 助成開始時の年齢が40歳以下であること。所属・経歴等は不問。
- 先端的な科学技術をめぐる諸課題に対し、若⼿研究者が独創的・野心的にアプローチする萌芽的研 究プロジェクトであること。柔軟で新規性に溢れた発想に基づくプロジェクトを歓迎。(萌芽的/個 ⼈研究であることから)研究成果の発信/社会的還元の程度は問わないが、研究の社会的インパクト を意識し、個⼈の業績が主⽬的の企画内容ではないこと。共同研究等への展開が期待される将来性 のあるプロジェクトであること
【助成金額】
総額:4,000 万円(共同:3500 万円程度、個⼈:500 万円程度)
共同研究:1 件につき 500 万円〜1,000 万円程度
個⼈研究:1 件につき 100 万円〜200 万円程度
* 企画書記載の「費⽬一覧」を参照し、対象となる範囲をご確認ください。なお、助成対象プロジェクトに 直接的にかかわらない費用、組織・団体の一般管理費(オーバーヘッド)は予算として認められません (ただし、プロジェクトを運営する上で必要と認められる⼈件費については、謝⾦として予算に含める ことが可能です)。
* 技術開発が主たる⽬的ではないため、機材購⼊など研究設備に関する⽀出が全予算の 10%を超えないよう にしてください。
* 必要な経費のみを積算して予算計画を⽴てるようにしてください。予算の妥当性は選考の重要な要素とな ります。
【応募方法】
◆ 応募⽅法 以下のプロセスをご参照の上、トヨタ財団ウェブサイト上の〈特定課題〉「先端技術と共創する新たな ⼈間社会」のページ(https://www.toyotafound.or.jp/special/2023/advanced.html)よりご応募ください。
応募者情報の登録 (応募エントリ―) | 「特定課題」⇒「2023 年度」⇒「先端技術と共創する新たな⼈間社会」と進 み、そのページ内にある【応募の受付はこちら】よりウェブ応募ページに⼊ り、応募者情報の登録を⾏ってください。 |
応募書類の作成 | ご登録いただいた電子メールアドレス宛に応募者専用ページの URL が送信さ れます。「基本情報」はシステムより直接⼊⼒し、「企画書」(Word)は書 式をダウンロードし、必要事項を記⼊して、応募書類を作成してください。 |
応募書類の提出 | 応募者専用ページより、「企画書」を送信(アップロード)することで提出 完了します。ご登録いただいた電子メールアドレス宛に、応募完了の通知を 送信します。通知が届いていない場合は事務局まで速やかにお問い合わせく ださい。 |
【問合せ】
公益財団法⼈トヨタ財団
先端技術と共創する新たな⼈間社会 担当:加藤
Email: society-tech@toyotafound.or.jp
https://www.toyotafound.or.jp/
TEL:03-3344-1701
※在宅勤務併用中につき、電話でのお問い合わせに対応できない場合があります。 ご連絡はできる限り電子メールでお願いします。